フェンシングってどんなスポーツ?
フェンシングの歴史
フェンシングは中世ヨーロッパの騎士の剣技が起源となっています。
防具や火器の発達によって実際の戦場で使われることが減ったが、剣という武器は騎士の名誉の象徴であり、また剣の繊細な技術に魅了された人も多く、なかでも上流階級に剣術として今日への発展の礎が築かれたとされます。
その後は徐々にスポーツ化していき、1800年代後半にはヨーロッパ各地で競技として盛んに競技が行われるようになったが、各地でルールがまちまちであったので、1913年に国際フェンシング連盟が設立され、統一ルールを制定し、現在に至ります。また近年ではビデオ判定の導入、マスクの透明化、有効命中面の変更など現代にマッチした変更がなされています。
試合方法
フェンシングは相手と向き合って剣で戦うスポーツです。 フェンシングの試合場はピストと呼ばれ、現在のピストは幅1.5mから2mて長さが14mとなってます。
先日の北京オリンピックでは照明が落とされピストにスポットライトを当てて試合をしていましたが、通常の大会では体育館などで一般的な室内スポーツと同様な照明で行います。
試合は双方の選手はピストの中央に4mの間隔をおき、アンガルド(構え)の姿勢からスタートします。
試合の流れ
1.まず2人の選手がピストに入り、主審が武器と服装について問題がないか確認します。
2.検査通過終了後に、ラッサンブレ・サリュー(気をつけ、礼)の合図で試合開始の挨拶をします。
3.アンガルドの合図でマスクを着用。その後スタートラインに前足爪先をつけ構えます。
4.主審から「エドプレ」または「プレ」(準備は整った?)と確認をされる。
5.準備が整ったら両者はウィ(OK)または、ノン(まだ)と状況に応じて答える。
6.両者からウィと返答されたら、主審による「アレ」(初め)の合図にて試合が開始します。
7.試合をし、勝敗の決着をつけます。
8.ラッサンブレ・サリューの合図で試合終了の挨拶をし、対戦相手と握手を交わしピストから退出します。
競技種目
フルーレ、エペ、サーブルの3種類があります。
それぞれの競技の違いは使用する武器と有効面です。詳細は以下よりご覧になれます。
試合時間
予選はプール戦(リーグ戦形式)で3分間5本先取勝ちです。
エルミナシオンディレクト(トーナメント方式)になると3分間3セット15本先取勝ちとなります(サーブルのみ時間が少し異なります)。
電気審判器
現在、フェンシングのほとんどの試合は電気審判器を使用しており、他のスポーツ競技と比べて電子審判化が進んでいるスポーツでもあります。 相手選手を突くことによって電気回路が反応しブザーが鳴る仕組みです。
攻撃権って?
フルーレとサーブルの競技においては「攻撃権」という概念があります。
先に攻撃したほうが優先権を持ち、自分が突かれる可能性がある場合は相手に攻撃せず、優先して自分を守らなければならない、という原則です。 パラード(相手の剣をはらう)で攻撃権は防御側に移ります。
この攻撃と防御の駆け引きがフェンシング最大の面白さといっても過言ではありません。